取扱説明
フッ素樹脂ガスケット取り扱いマニュアル
1. 接触面の準備
ガスケットが接触する面は、滑らかでバリや鋭角なエッジ、深い傷がない状態にしてください。表面仕上げの目安は20マイクロインチ(約0.5μm Ra)以下です。
2. 装着が固い場合の対処法
装着が困難な場合、ガスケットを50℃以下のお湯に数分間浸して柔らかくしてから装着してください。装着後、必要に応じて再度加熱し、冷却時に収縮させて密着させます。
3. 曲げ・ねじりの注意点
ガスケットは強く折り曲げないでください。FEPは折れグセ(キンク)がつきやすいため注意が必要ですが、多少のキンクであれば通常の使用には支障ありません。
4. 初期漏れとその対策
FEPは硬いため、初期段階では金属面の微小な凹凸になじまずに漏れることがあります。装着後に数時間から一晩、圧力をかけて静置することで密着し、改善されます。また、加熱してから装着し冷却させる方法も有効です。
5. カムロック継手への挿入方法
1. ガスケットの外径をロックアーム穴と90°ずれるように構える
2. 一方の端をロックアーム穴の真下に差し込む
3. 反対側のロックアーム穴を定規などで覆う
4. すでに入っている端から順に全体を回し込んで挿入する
6. 使用を避ける化学物質
以下の薬品はFEPとの併用に注意が必要です:
- アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウムなど)
- 強酸化剤(フッ素、塩素三フッ化物など)
- 高濃度NaOH、アンモニア、ホウ素水素化物、70%硝酸など
7. 保証と責任の範囲
製品選定に関する技術的なご提案(設計支援)は行いますが、最終的な選定判断および使用結果についてはお客様の責任となります。
